ガガンボ3形態-6
長かったガガンボシリーズの最終回の予定です。
3形態として揚げた中の、浮いてるアダルトと水面や水面直下に張り付いたスペントについて。
対応するフライは大きく分けて2つ、CDCでフンワリ系と水面ベッタリ系。
ガガンボが大量に出ると羽化失敗個体も大量に発生し、水面にべったりか、水面下に張り付くフォームに魚の興味は移ってしまう。故にたとえ水面上のアダルトを食っていても水面フンワリ系で釣れ続ける事は無いように思える。
水面フンワリ系フライも、渓流で流れてくる虫は何でも逃がさないぞと待ち構えている魚や、溺れるガガンボが大量に発生しない状況や、水面上にフンワリ浮かんでフワフワが効く状況もあるのだが、ガガンボとしての使い道はそんなに多くないような気がする。
フンワリ系ガガンボでも使い方でイマージャーや溺れた状態を表す事もできる。ようは使い手がフンワリかベッタリかを意識して近い分けるか、或いはフライを造り分けるかすればよいのである。
ところが売り手の側にフンワリとベッタリの意識が未分化のまま、とりあえずアダルトの流下姿勢を模写、或いは有名どころを模写して市場に出している様に見受けられる例があるのは残念である。
杉坂氏のスルーウィングガガンボは、画像では長い足が垂れ下がって見えるがウィングとボディーを魚に見せるベッタリ系を意図していると思える。模写製品の中にはボディーの下側にまで足を生やしてとりあえずスルーウィングを使いました、なんて製品も有ったりする。これでも使い様だし、使用者に使い分けの意識があれば邪魔な足を取っ払えばよい事なんだが。
水面ベッタリの状況の中でもできるだけ水面直下を意識してフライを貼り付けたい場合、CDCはその浮力性ゆえ邪魔になってくる。魚は沈んだボディーとウィングの印象で食ってくるので足の模写は機能性を考えた場合無いほうが良いと思われる。この状況は2例しか知らないのだが、一例として先述のフライフィッシャー誌の某氏のスペントが揚げられるだろう。
フラットな開けたプールではガガンボが大量に出た場合、すぐに流芯のイマージャーかスペントに行ってしまうのでCDCで浮かせるパターンは入らないような気もしてくるのだ。
しかし杉坂氏はホームページで、前述のCDCを付けたタイプを爆釣ガガンボとして紹介している。どんな川の状況かは分からないのだが氏が自信を持って出されているだけにすごいのだと思う。自分が秘かにCDCの足は要らないんじゃないかと思っても、経験を沢山詰まれた上に様々な思考をフライに具現化されている方と、未熟な者との差が歴然と出ているのかも知れない。CDCの足には見た目以外の要素もあるんだから。
ガガンボで満足に釣れなかった経験を生かして?コーシャクを垂れてみましたが、もっともっと経験を積んだらまた書きます。
ガガンボシリーズこれにてひとまず完。
ご意見有りましたら承ります。しかしガガンボでいっぱい釣ってからにしろ!と言うのは真っ当な意見ではあるけれど無しにして下さい。想像が止まってしまうし、‘ガガンボ混じり‘はあっても、ガガンボをいっぱい食ってるって状況に当方なかなか出会えませんから。
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