リリース禁止を無理に正当化する研究発表の研究
捕獲地点に帰ってこないバスが9/20尾いたから>拡散防止にはリリース禁止が必須 と結論する研究発表がありました。
引用のニュース元のリンクは以下。
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オオクチバスの環境適応力の高さを解明 近畿大学水産学科准教授・光永靖らの研究成果
リンク切れで読めなくなる対策として以下は記事のコピペ。
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プレスリリース発表元企業:学校法人近畿大学
再放流を待つオオクチバス ※ 画像
近畿大学農学部(奈良県奈良市)水産学科准教授・光永靖(みつなが やすし)の研究グループは、特定外来生物であり、琵琶湖の生態系にも影響を及ぼすと考えられているオオクチバスについて調査を行ったところ、その環境適応力の高さが明らかになりました。
【研究のポイント】
●琵琶湖の生態系に影響を与える特定外来生物・オオクチバスの環境適応力の高さを解明
●オオクチバスの拡散防止はリリース(再放流)禁止が必須であることを確認
【研究の概要】
本研究は、平成23年度(2011年度)から平成25年度(2013年度)にかけて滋賀県から委託を受けていた、「オオクチバス稚魚発生抑制研究」での成果の一部です。滋賀県では条例によりオオクチバスのリリース(再放流)が禁止されています。
今回、琵琶湖で特別に許可を得て、超音波発信機を体内に埋め込んだオオクチバスを、捕獲地点から離れた場所に移送し、放流しました。湖に設置した受信機によってオオクチバスの動きを追跡したところ、半数以上が捕獲地点に戻ってきた一方で、戻ってこなかった個体は再放流した場所にとどまることなく、他に住みやすい環境を見つけ、移動したことが判明しました。
これらの結果から、オオクチバスは新しい場所にもすぐに適応しうるため、拡散防止にはリリース禁止が必須であることが確認されました。
なお今回の調査内容につきましては、東京海洋大学品川キャンパスで行われる日本水産学会春季大会 にて、3月29日(日)11:00~15:00、光永らによるポスター発表が行われます(タイトル:「超音波テレメトリーによるオオクチバスの回帰・固執行動」)。
【研究の背景】
オオクチバスは北米原産の外来魚で日本各地に拡散しており、平成17年(2005年)環境省から特定外来生物に指定されました。
琵琶湖でも、昔から在来種(ニゴロブナやホンモロコ)を含む淡水魚の漁業が盛んでしたが、オオクチバスなどの外来魚による生態系への影響が懸念されてきました。滋賀県は琵琶湖の漁業者と協力し、電気ショッカーや刺し網による駆除を行っています。一方で、オオクチバスの行動特性については不明なところが多く、有効な拡散防止策には至っていませんでした。
【研究の詳細】
光永らは、捕獲したオオクチバス20尾(全長35~52cm)の体内に外科的手術で超音波発信機を埋め込み、捕獲地点から1km離れた同岸沿い、7km離れた同岸沿い、3km離れた対岸沿い、同じく3km離れた湖中央の4グループに分けて再放流しました(右図)。
湖に設置した受信機によってオオクチバスの動きを追跡したところ、再放流した20尾のうちの11尾が、最短で4日、最長で174日かけて捕獲地点に戻ってきました。一方で、捕獲地点と反対の方向に移動するものや対岸まで移動するものなど、捕獲地点に戻ってこなかったものの動きはまちまちでした。これは、わざわざ捕獲地点まで戻らなくても、住み慣れた捕獲地点と同じような湖底の地形や餌の豊富さなどを持つ良い環境を見つけ、そこで生息することにしたと考えられます。また戻ってきたもののなかでも、南湖の端から端まで10km以上移動した末にようやく捕獲地点にたどり着いたものや、せっかく捕獲地点にたどり着いてもまた別の場所に移動するものもいました。
これらの結果から、オオクチバスはもと居た地点に一定のこだわりを見せる一方で、新しい場所にもすぐに適応しうるため、これ以上の拡散を食い止めるためにはリリース禁止が必須であることが確認されました。
(ご参考:オオクチバスについて)
北米原産の外来魚で、全長40~60cm程に成長します。ブラックバスの一種で、名前のとおり口が大きく、上アゴの後端が目の後縁より後方に位置しています。肉食性で、甲殻類や魚類を捕食します。滋賀県では昭和49年(1974年)に彦根市沿岸で初めて確認され、昭和54年(1979年)には琵琶湖全域に拡大し、昭和58年(1983年)頃に大繁殖しました。
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引用の終わり
税金の無駄遣いであるリリース禁止の施策を正当化するために無理やり理論付けしているのだが・・・
そもそも>拡散防止にはリリース禁止が必須
とする理由の前提が無茶苦茶。
>戻ってこなかった個体は再放流した場所にとどまることなく、他に住みやすい環境を見つけ、移動したことが判明しました。
これらの結果から、オオクチバスは新しい場所にもすぐに適応しうるため、拡散防止にはリリース禁止が・・・
これ、戻ってこられないと考えるのが妥当ではないか?
>他に住みやすい環境を見つけ、移動したこと
は、当たり前すぎて実験の意味が無い。
この研究で戻ってこられなかったことと、環境適応能力と魚が拡散することは関連付けられない。
もし多くのバスが戻ってきたら、新しい環境に適応できないって結論になるのだろうか?
生物好きの人ならむしろ着目点は、戻ってこられたバスが11/20尾いたことじゃないだろうか。
ヒトに当てはめて考えると条件が外れてしまうけど、人間が目隠しされて20km先の平坦な樹海に置き去りにされるようなもの。
ある地点で無理やり捕獲されて、狭い中に閉じ込められて意図せず移動させられて、まったく手掛かりのない地点で放流される。
琵琶湖の南湖は藻刈り船が何艘も出て刈り取っても追い付かないほど藻だらけで見通しは利かない(藻の動画は
こちら)。
元の地点はどこか、方向も距離も分からない。もちろん地図もない。
鮭など、自力で海へ移動して元の川へ回帰することとも条件が異なる。
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KAKEN 化学研究費助成事業で光永靖氏を見ると・・・
メコンオオナマズにも超音波発信機を着けてる。
クロマグロとかウミガメの行動も研究してる。
> 【研究の概要】
本研究は、平成23年度(2011年度)から平成25年度(2013年度)にかけて滋賀県から委託を受けていた、「オオクチバス稚魚発生抑制研究」での成果の一部・・・
バスにも超音波発信機を着けたかったんだね。
でも滋賀県からの委託の中での研究だから、結果を無理やりリリース禁止に結びつけてしまって発表しちゃったってとこか。
>「オオクチバス稚魚発生抑制研究」での成果の一部
他に成果は有ったんだろうか。
滋賀県としては、「オオクチバス稚魚発生抑制研究」として委託しているけど・・・違う方向に研究が行ってるけど
問題が無いとしたら行政と御用学者の慣れ合いかな?
バスの回帰能力を見出したという生物学的研究としてはすごく意味がある研究だと思う。
研究者本人も本当はそちらに着眼してるはず・・・って思ったら・・・
>なお今回の調査内容につきましては、東京海洋大学品川キャンパスで行われる日本水産学会春季大会 にて、3月29日(日)11:00~15:00、光永らによるポスター発表が行われます(タイトル:「超音波テレメトリーによるオオクチバスの回帰・固執行動」)。
>タイトル:「超音波テレメトリーによるオオクチバスの回帰・固執行動」。
そのものズバリが書いてあった。
3月29日(日)11:00~15:00だって。
誰か見に行ってやってくれ。
見通しの利かない南湖でバスが元の場所に戻った能力はどんなものなんだろう。
ものすごく精密な地磁気コンパスを持っているのだろうか。
他の淡水魚ではどうなんだろう。
光永靖氏は謎解きの1ページを開けた。
>滋賀県は琵琶湖の漁業者と協力し、電気ショッカーや刺し網による駆除を行っています。一方で、オオクチバスの行動特性については不明なところが多く、有効な拡散防止策には至っていませんでした。
自分の研究発表を正当化するためか、(拡散防止にリリース禁止は必須だけど)、電気ショッカーや刺し網による駆除は拡散防止に有効ではないとも読めるけど大丈夫か。
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