合わせ切れしない合わせ方

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2008年03月05日 23:03

 珍しくテクニックじみたものを書いてみました。
合わせ切れで悩む方にとってひょっとしたら役に立つかも知れません。
しかし合わせ方だって人それぞれ最善を尽くしているのであって「こんな方法も有るよ」と言う参考程度に見ておいてください。

 私は合わせ切れをほとんどしないです。
とは言え私も管理釣場ではフライを吸い込んですぐに吐き出す魚にムキになって、次第に力んでバシっとやって切れることはあります。
 でも河川で釣っていて合わせ切れした記憶はたぶんここ20年間で1~2回だと思います。

 しかし私の方法にも問題があります。
実践したら取れる魚が少なくなるかも知れません。
 既に試した事があって、お急ぎで続きを読まずに判断したい方のために要点を先に書いておきます。

「水面の抵抗を利用してロッドの反発を抑える」方法です。
 
 ロッドアクションと合わせ切れの関係を書いてあることは多い。
しかし合わせ切れ対策としてこの方法が紹介されている書籍やサイトを見た事がありません。
ゆえに私自身もこれを書いて果たして支持されるのか伝わるのか、ひょっとしたら間違った事を書いているのかやや不安を持ちながら書いてみます。


 一応基本的なことを書いて置きますが、合わせ切れの原因は合わせの動作によってロッドが魚方向に曲がった後、反動で反対方向に跳ね返る力によってティペットに過重な負荷が掛かるからだといわれています。
 もちろんロッドの反発が無くても力強く合わせすぎれば切れますけどそれは別問題としておきます。

 多くの方がロッドを立てるか跳ね上げるかしてラインを空中に出して合わせる(この中にも分類が有る)。
有名人の方々もこの方法で魚を取っているし問題は無いのだが、力加減を制御できるまでには熟練を要す。
けっこうベテランの方でも合わせ切れをしてしまいます。

 私も最初は空中にラインを跳ね上げる方法を採っていたが、いつの間にか水面を滑らせる方法に変わっていました。
動作としてはロッドティップを下げて、ラインハンドでスラックを取りつつ腕や腰を回してロッドティップで水面を払うような感じになります。

  この方法だとロッドが曲がりフックに動きが伝わった時点でロッドが戻ろうとしても、水面に干渉したラインの抵抗でロッドティップの跳ね返りが抑えられます。
 付属するメリットとして合わせが静かで場を荒らし難い点もあります。

 ロッドティップを払うような感じでティップの移動中に魚の手応えが有った後は、ティペットの強さと魚の力に相談してテンションを掛け続けるのですが、並みの魚とそれに有ったティペットであれば更にラインを引いてロッドを曲げ込んで魚を乗せるようにします。
 バシっとやる合わせよりも恐らくフライの移動スピードは遅く、それに比べればジワっとロッドに乗せる様な合わせになります。

 合わせがゆっくり目でフックが貫通するか心配される方も居られるかも知れませんが、ドライフライに使うような細軸のフックでバーブレスであれば乗せた後魚が引いてくれるのでしっかり貫通します。
 もちろんフックの太さによっては追い合わせをが必要な場合も有ります。

  デメリットは素早く空中にラインを跳ね上げる方法よりもフックに動きが伝わるのが遅いであろうと言う部分にあります。
大抵はフライを虫だと思って喰いにきてるのでナチュラルドリフトが為されていればこの方法ゆえに掛けられないことはありません。
私の行動範囲ではそんなには出会いませんが、スレっからかしでパシッと出て電光石火でフライを放す魚も確実にいる。
こんな時はスピード重視でパシッっと合わせねばなりません。
そんな魚はなかなか掛かりませんけどね。


 私以外にこのタイプの合わせをしている方(少数派ながらもいると思う)を見た事が有りませんが、宜しければデメリット覚悟で試してみてください。
合わせ切れは激減するはずです。




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 たぶん紹介されていないこの方法、何かこの方法に対して名前を付けたくなってきました。
動作から「水面払い合わせ」とでもしておきましょうか。
「闇祓い」や「悪魔祓い」みたいですね、何か良い名前は無いだろうか。
あるいはもう名前があるのかも。


※合わせる方向を書くのを忘れました。

魚に対してできるだけ後ろか横方向を意識して合わせます。
その為にロッドティップを倒す方向も体の左右マチマチです。



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