アリのブログ始めました

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2007年05月27日 06:51

 日本でもっともアリに詳しいフライフィッシャーマンを自負しております私が、アリのブログを始めてみました。
 アリ専門で書くので、細かいウジャウジャが苦手な人は入らないでね^^。

 フライの世界でもアリに関して色んな記述があるのですが・・・
 FF系雑誌で種の同定の誤りにがあるのは止むを得ないとしても、生態学的に結構無謀な記述があったりしてます。
 アリのコロニーが渓流を流れて移動するとか、真冬でも結婚飛行があるとか。
それでもアリの専門的な知識があっても無くて釣りにはもさほど問題はないのでありますが。

 
 話は変わって今の季節、日本産アリの最大種クロオオアリ、ムネアカオオアリや少し小振りのミカドオオアリが山岳部でも結婚飛行の時期を迎えます。
 

  画像は大きいほうがムネアカオオアリの有翅雌体長18ミリほど、小さいほうがミカドオオアリ有羽  雌で14ミリくらい。 鳥に攻撃されたのか動けなくなった個体を写してみました。
 羽アリではオスの方がずっと数が多いのですがムネアカなどの最大種で12ミリくらい。

  渓流の魚たちがこれらによってフライを選り好みする事はほとんどないのですが、気温の上がっ  た昼頃から夕方に一斉に飛んで、他に水に落ちる働きアリや羽アリに似た印象のケバエやミズアブ 等と共に間延びした感じの晴れた昼間の魚たちの活性を揚げてくれる存在となります。


 梅雨頃からケアリ属を始めオスアリが小さな種の結婚飛行が始まって大型種の時よりも膨大な数の羽アリが水面に落下します。
 私は経験が無いのですが小さな羽アリがドッと流れた時には渓流でも対処に苦悩する喜びを味わえるようです。

 ライズ戦記には著者の方々が多量の羽アリが流れてライズしまくってるのに苦労した経験が書かれています。
 知人からも同様の体験を聞いたことがあります。

こういった場合の謎解きも楽しいですね。
釣りにくい原因は大雑把に2つ。
これについては別項でまとめてみます。

 最後にライズ戦記の中で「何でこんなに羽アリは川を流れてくるの?」と言う疑問が書かれているのでその答えを推測してみます。

 山の中にも多くのアリが生息しているのですが結婚飛行では他のコロニーの異性と出会うため気象条件が整った時に同種が一斉に飛び立ちます。
 多くの雌雄が集まる場所は山の木々が途切れた林縁になります(向光性も影響してるかも)。
森林の中で空の見えるような見通しの良い場所と言ったら・・・渓流沿いは絶好の集合場所となります。
 更に水は上から下に流れそれに沿って下降気流が発生していますし、堰堤があれば下降気流はより強いものになることも影響するのではと考えています。

 ハネムーンと交尾の集合場所+下降気流と言うところですかね。 

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