この辺りは一見渓相が良く見えるのですがもともと魚影は薄いし、福井豪雨の時には大量の土石が堆積し延々と重機とダンプで撤去作業が行われていた場所です。
それでも運がよければ少しは大きくなった渓魚に出会えるかも知れないと淡い期待を抱いて車を走らせます。
それにしても暑いですね~5時近くになっても道路沿いの気温表示は34~36度!川に下りても30度は下回らないでしょう。
neoキャンピングパークを過ぎて入り易そうな所から少し釣ってみます。さすが不人気エリア、
渓流釣りの人は誰も居ません。それでも干からびたミミズやタバコの吸殻が捨ててあるので最近来た人も居るようです。もっと釣れそうなところに行けば良いのに・・・って自分の事か。
イワナ系のピンポイントでは反応無し。メインの流れを流すと小さなアマゴが釣れました。
その後も流芯で上手くフライが留まるとピシャッと出ますが#13ではフッキングしないサイズばかりです。
まあこの川ではこんなもんでしょう。後は運がよければ・・・少しはサイズが・・・
その時です、背後で「あんたもチッチキチーやな、もっと釣れる所に行けば良いのに~」と声が聞こえた気がしました。(そりゃ分かってるんだよ!も少し移動すれば普通に楽しめそうな谷も有るけど今日はここでやりたいんだよ)と答えながら振り向くと道路上に猿が居ました。
距離は20メートルほど、猿の群れを想像しましたが彼は単独でまだ若そうに見えました。
何かを頬張りながらこちらを見下げています。
一人で人前に姿を晒しているのに臆する様子はありません。
鈴鹿山脈でも人を余り恐がらない群れは居ますが(遭遇すると人間の方が恐い)、のんびりと一対一で顔を見合わせるというのは始めての体験です。
「お~い!逃げなくて良いのか~」
と声を掛けてみましたが(なんで?)と言う顔をしています。確かにこちらは危害を加える気は毛頭無いので逃げなければいけない理由など無いのでありますが・・・
ブログのネタに写真でも撮っとくか、と写したものが冒頭の画像です。
カメラを向けてズームしてシャッターを押したらプイと横を向いてゆっくりと猿は去っていきました。
写真を撮られるのは好きではなかったようです。
夕暮れの貴重な時間を猿との会話と記念写真に費やしてしまいました。
その後、釣りの方は相変わらず小さなアマゴがたまに出るだけ。
しかもライトを置き忘れていたのに気付き急いで取りに戻ったのですが車に付いた頃にはもう暗くなってしまいました。
しかし大変な暑さ、ウェーダーの中は汗だくです。爽やかでない渓流も久し振りです。
予定では最後に運良く良いサイズの魚が釣れ、その画像がブログを飾るはずだったのですが猿との遭遇に運を使ってしまったようです。
あっ、帰りに目の前にカブトムシの雌が落ちてきて捕まえました。
少しだけ運が良かったかも。
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